生産性向上塾
2021.02.15
分業の重要性
一般的には、仕事は、役割分担(適材適所)を決めたほうが、効率よくできる。 これを、分業という。
但し分業をしすぎる(「仕事」を細かく分けすぎる)と、単なる「作業」となってしまいます。
つまり仕事は「この人に是非」という思いがある一方、
作業は「誰でもできる」ものになってしまい、「やりがい」が得られないものになってしまいます。
仕事はその目的を明確にし、作業にならないようすべきです。
さて、 ここから先は特に仕事を「割り振る」方(リーダー等)のための話です。
「役割分担」は、ある意味「適材適所」にもつながる考え方でもあります。
下記確認ください。
概ね組織には、こんな3種類(仕事の時間の長さ)の人に分けられます。
標準時間のBさんを基準に、「手早いAさん」そして「手のろいCさん」 ということです。
さて各人の課題は、 手早いAさんは、組織の中では所謂「稼ぎ頭」です。
標準時間を上回る完成速度で仕上げていくことが出来るため、
複数の機械を担当するなどの多能工になって頂き、更に「稼働(可動)率」をアップさせるのに対して、
手のろいCさんは、標準時間を下回る時間でしか完成させることが出来ません。
よって、マニュアル等を利用して「能率」をアップさせることになります。
つまり標準(作業)時間を境に、課題が明らかに違うということです。
ところが多くの企業が、同じ組織にいるというだけで全員に同じ課題に取り組んでいる会社をよく見かけます。
その理由は「作業時間が見えていない」、つまり「感(勘)」で仕事をしているからです。
会社は組織で仕事をしています。
役割分担して分業することで仕事は効率化すると言いましたが、役割分担するには、まず作業者の力量を計測する必要があります。
その上で組織として、 それぞれの仕事を「誰が」「どのように(時間・やり方)」やるかを決めていきます。
そのための最初のステップが「標準作業時間(方法)」を知ることです。
標準作業時間(所要時間/やり方)が明確になっているからこそ、次なる課題が見えてきます。
手が早いAさんに該当するのは誰か、標準作業時間のBさんは誰か、手のろいC さんは誰か、
を見極めたうえで、目の前の課題を誰に担当してもらうかを決めるのが、本来の役割分担です。